感動受注経営学校

第52回 技能伝承の体制を整備

2007年09月21日

人間、本当に困った時にこそ、良いアイデアが生まれたりするものです。物事、中途半端にうまく行っていない方が良いのかも知れません。前向きに考えましょう。

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   技能伝承の体制を整備  日経産業新聞 2007.07.17より

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◆経営戦略を考えるにあたり、将来を予測することは欠かせない。将来を予測した上で、どの方向に自社を導くのがベストなのか。それが戦略だからだ。

◆とは言え、予測を的中させるのは、地震予知ほどではないが、必ずしも容易ではない。何が起こるのか、方向性は正しくても時期の読みを誤ることが多い。

◆しかし、方向性についても時期についても、ほとんど確実に予測できるものがある。それは従業員の「年齢」だ。何年経つと、何人が定年で退職することになるのか。「予測」というより、「予定」と認識されている。

◆最近の日本の製造業では、技能者の定年退職による影響の深刻さが取り沙汰されている。次世代への技能継承へ向けて、各企業、さまざまな取り組みを進めている。

◆17日付けの日経産業新聞には、富士電機システムズによる取り組みが紹介されている。「今年、技能伝承の体制を整備し始めた」という。「5年目までの若手社員全員に先生役の社員をつけ、現場や教育施設『道場』で技を教える」そうだ。

◆記事によれば、「先生役は課長など所属長と一年の育成計画を練り、月単位でリポートを提出する。リポートには生徒や所属長もコメントを書き、三者が認識を共有する」。かなり徹底した取り組みのようだ。これなら成果が上がるだろう。

特に「気を使った」点として、各「先生」役が自己流で教えないということが挙げられている。基本作業の手順の統一を図り、「若手の作業がばらつくこと」を懸念してのことだ。

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   変化がもたらすイノベーション  

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●基本作業の手順の統一は、本来なら、技能継承が切迫していようといまいと、やるべきことではないだろうか。作業のばらつきは、品質のばらつきにもつながる。

●だから、熟練技能者の個々の「職人技」に任せきりにするのは、一般的には好ましくない。しかし、「自己流」のやり方を変えさせることで、かえって品質レベルを落としてしまうリスクもある。

●富士電機システムズの場合、世代交代の時期が差し迫ったことで、作業手順の統一が、一挙に進むことになる。熟練作業者の大量定年退職は、ある意味、そのためのチャンスとなっているわけだ。

●ベテラン社員の退職は企業にとってダメージだが、それはイノベーションのチャンスでもある。退職される方々には失礼で恐縮だが、若手への置き土産として、統一作業手順を確立することで「最後のご奉公」としていただきたいと思う。

●「変化はチャンス」と言われる。「創造的破壊」という言葉もある。引越しをすることで、家のガラクタがすっかり片付くといったこともある。


●戦術的な取り組みでは解決しにくい問題も、大きな変化の洗礼を受け、全く新たな観点で対処することが、それを解消することにつながるのは、よくあることだ。

●逆に言えば、「変化の洗礼」がなければ、そのようなイノベーションを触発しにくい。窮地に陥った時こそ、チャンスになる。「必要は発明の母」というように、それをむしろワクワクする気持ちで受け止めるべきなのだ。

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   教 訓  

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あなたの企業が抱える「困った問題」は、イノベーションを生むための準備として与えられたものだ。ワクワクする気持ちで受け止め、知恵を搾り出してみよう。大きく飛躍するきっかけになるはずだ。

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