第35回 利益を生むインフラを整備する
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設計を迅速化する商談スペース
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◆仕事の連絡は、ほとんどメールでこなしている、という人は多いだろう。私自身、そうなのだが、わざ
わざメールを打つまでのことはないと思えば、チャットや電話を使うこともある。
◆コミュニケーションの密度を高めることは、仕事を上手く進めていく上で、非常に大切なことだと思う。
時と場合に応じてツールを使い分けるのだが、やはり直接会うと、文字通り「話が早い」ので助かる。
◆メールと異なり、即座にレスポンスがある。電話と違って、声をかけるのに機械を操作をするわずらわ
しさもない。「話が早い」ことは、ビジネスの競争力を高める上でも有利だ。
◆コミュニケーションの主体の物理的な位置関係が、それに影響を与える。さらに突き詰めれば、物理
的な環境も重要だ。例えば対面して打ち合わせをする場合、必要な資料類が手元にないと、「話が見
えない」こともある。
◆では、「話を早くする」ことを徹底的に追求すれば、どうなるだろうか。12日付けの日経産業新聞に、
長谷工コーポレーションが過去最高の経常利益を計上したという記事が掲載されている。
◆この業績結果について、記事は設計部門の「ユニークな戦略」が貢献度を増し始めていると評価し
ている。その内容として、「専用商談スペースを開設、室内外の設計を迅速化する」ことなどが挙げら
れている。
◆この商談スペースは、「Lips(リップス)」と呼ばれ、大規模マンションなどが「実際に事業化が決ま
り、建物を詳細に設計する段階になって活用」するのだという。
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利益を生むインフラを整備する
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●このスペースに何があるかと言えば、「キッチンやお風呂、洗面所など内装品のほか外壁やタイル
など各メーカーの最新製品」だ。「実際に商品を見て、確認しながら採用する商品を決定」する。
●商品を取り寄せる手間や、意思決定を待つ時間から解放されるわけだ。だから「話が早い」。スピー
ディに仕事が進むことは、生産性や収益性を高めることにつながる。
●つまりこの商談スペースは、利益を生むインフラの一つとなっているわけだ。このようなインフラをしっ
かりと確保することは、実は非常に重要だ。
●レストランを賢く設計するのなら、客席数を多少減らしてでも、厨房スペースを広くとり、作業性や環
境をよくしたりする。客席数が増えても、料理の味やスピードで問題があれば、客離れを起こすことに
なる。
●私は以前、急成長企業に勤務していたが、人材採用に積極的に取り組むべく、面接のためのスペ
ースを、分不相応とも思えるくらいに広く取っていたことを思い出す。実際、それが企業の成長を支え
ていた。
●企業経営で大切なのは、何が収益を生む源泉なのかを見極め、そこへと大胆な投資を行なうことだ。
長谷工コーポレーションのビジネスにとっては、商談スペースがそれだったというわけだ。
●単に商談をするのに「便利」なスペースではない。「便利」だけなら「ぜいたく」とされ、投資する意思
決定はされないかも知れない。しかしそれは文字通り「利益を生む」スペースなのだ。そう判断したこと
が、業績の向上をもたらしている。
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教 訓
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あなたの企業が収益を生むには、どのようなインフラを整える必要があるか、考えてみよう。
見逃していて、十分な投資をしていないものがあるかも知れない。
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