感動受注経営学校

第34回 「ショールームで見せるべきもの」

2006年07月14日

すごくキレイにしているけど、誰も来てくれない家よりは、多少汚かったり散らかったりしていても、人の
賑わいがある家の方が楽しいです。人っ子一人いないショールームなんで、意味がないですよね。

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   ダントツの顧客囲い込み率を誇る販社

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◆市場が成熟している今のような時代にあっては、顧客を囲い込み、リピーター化することが不可欠と
なる。一人の顧客からどれだけトータルに収益を稼ぐかという「生涯顧客価値」という概念が重要だ。

◆日用消耗品のように、購買頻度が高い商品はもちろんのこと、それほど購買頻度の高くない耐久財
についても、囲い込み作戦が展開されている。

◆例えば住宅のように「一生に一度の買い物」であっても、メンテナンスやリフォームのサービスにより、
収益機会を「点」ではなく「線」や「面」にしようと試みられている。

◆クルマについても、点検や消耗品といった需要を取りこぼさないようにして接触頻度を保ち、買い替
え需要を確実に獲得しようとする作戦がとられる。

◆戦略としては「業界標準」とも言えるのだが、いざ実行となると、各メーカーや販売店により、その巧
拙が分かれる。うまくやっている企業はどうやっているのか、気になるところだ。

◆その成功事例が、28日付けの日経産業新聞で紹介されている。仙台市の宮城ダイハツ販売だ。ダ
イハツでは「3年間にわたり愛車の点検や消耗品の交換を格安で提供する『ワンダフルパスポート』
(ワンパス)」というサービスの強化に取り組んでいる。

◆宮城ダイハツ販売におけるワンパスの加入率は「ダイハツ系販社の中で首位を走り、着実に集客力
を高めている」とのことだ。全国62販社の平均が36%だが、宮城ダイハツ販売のそれは63%と驚異的
だ。

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   ショールームで見せるべきもの

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●記事によれば、「ワンパス」の狙いは「クルマの購入後も販売店とのつながりを維持しつつ、『次の新
車もダイハツで』とつなぐ仕掛け」をつくることだ。

●平均から飛び抜けて優れた成果を上げているような事例は、ぜひとも研究してみる価値がある。宮城
ダイハツ販売の場合、「『センターマン』と呼ぶ独自の人事制度が奏功している」という。

●「センターマン」は、会社の各重点項目の推進役となる人材だ。
「ワンパス」も重点項目の一つであり、それへの加入については「店長に代わって全責任を持つ」仕組
みとなっている。それが士気を高め、成果につながった。

●また、驚くべきことに「宮城ダイハツのショールームには一台の車も見あたらない」のだそうだ。その
「代わりにテーブルやイスを多数置き、商談スペースを広くした」。

●これは、来店客の居心地を良くするための配慮だ。通常の小売店のように、季節に応じて「店舗の
模様替えも実施している」という。しかし、クルマという肝心の商品は展示されていない。

●「ワンパス」が狙いとおりに行くと、新車購入後にも、顧客は販売店に足を運ぶ。ダイハツ工業の神
尾克幸副社長によれば、「商談しているお客様が窓際にいると店に入りやすい」という。

●入りやすいかどうかは、店の集客に大きな影響を与える。となると、そのためにショールームで見せ
るべきは、商品ではなく、来店客だということになる。そしてその来店客は、「ワンパス」の仕掛けで呼
び込む客だ。

●顧客囲い込みは、リピーターを増やしていくことが目的ととらえがちだが、宮城ダイハツの場合、新
たな顧客を誘導する機能をも果たしている。既存顧客は、こういう形で活用することもできるわけだ。

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  教訓

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新しい顧客を獲得するために、既存顧客をどのように活用することができるか、考えてみよう。
満足している既存顧客の存在を知らしめることほど、強力な販促策はない。それは、商品その
ものを見せることよりも強力かも知れない。

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