感動受注経営学校

第31回 クレーム対策の留意点

2006年05月17日

1・逃げるな!クレームをチャンスに生かせ【ピンチこそチャンスだ】

 クレームへの対処の仕方でお客に誠意を示せば、お客は感動を見直してくれる。クレームが起きたときの誠意と謙虚な姿勢を持つことが大事なのだ。
 クレームからは絶対に逃げない事が肝要である。放置しておくとかえって問題がこじれてくる。クレーム処理は重要な仕事の一つと思えば逃げずに対処できる。きちんとした筋を通して問題点を指摘する「筋論クレーマー」には誠意を示すことが肝心である。社ちょうを出せといわれても私が担当いたします。誠意を持ってお話をお聞き致しますと言う事が大事である。


2・まずお客の言い分を聞こう,時には素直に謝ろう

 「どういうことでしょうか」と先ず、お客や関係者の話を良く聞くことが基本。言い分を良く聞いて事実を正しくつかまないと対処できない。
 その時は、自己の視点・会社組織の視点ではなく、ユーザーの視点・社会の視点でものを見よう。「申し訳ありませんでした」こちらに問題があれば、途中で弁解したり言い訳したりすることは止めよう。感情的になっては解決できる話もこじれて来る。1件の背後に100件のクレームがあると思う事が肝心。
 また、こちらに落ち度がなく、お客に間違いや誤解があったとしても、お客さまの気分を悪くしたことに対して申し訳なかったという気持ちをまず示そう。
 情報をありのまま開示して、何事も隠さずウソをつかず迅速・適切に行動しなければならない。


3・主張すべきことはきちんと伝えよう

 こちらが正しく、クレームが不当な場合は毅然たる態度でのぞむべきだ。相手の言い分をまず聞いて、そのあとこちらの言い分をきちんと伝える[イエス・バット法]の話し方を使うと良い。
 品確法に絡む問題で、こちらに落ち度はないのに代金を支払ってくれないと言ったトラブルの場合は[住宅紛争処理機関]に申し立てて解決を図る。ただし、正規の性能表示評価をしていない場合は別の機関が相談相手となる。

4・迅速と誠意で対処しよう

 いたずらに時間をかけ過ぎたり、いい加減な対応をしたりするとお客の気分をこじらせトラブルに発展する。誠意と迅速を心掛けて対処するのが鉄則である。


5・二度と同じ事が起きぬよう注意せよ

 クレームは人為的なミスによるものか、技術上の問題か、管理や組織の問題か、はっきりとさせ、再び同じことが起きぬよう社内やチーム内に徹底する。いずれにしろ、クレームへの対応ぶりがお客への本当の姿勢であると見られるのだ。人は起こした事で非難されるのではなく、それにどう対応したかで評価されるのだ。


6・クレーマーには4つの権利意識がある

 1・安全を求める意識
 2・知らされる権利
 3・選ぶ権利
 4・意見を聞いてもらう権利
 の4つがクレーマーの権利意識である。まずこれをしっかり認識しよう。クレーマーは次の5つの場合にクレームを付ける。

 1・信頼が裏切られたと感じた時
 2・約束が破られたと感じた時
 3・馬鹿にされたと感じた時
 4・大きな損害を受けたと感じた時 
 5・問題提起に対する対応が不十分と感じた時
 どれに当てはまるか判断し心して対処しよう。


7・インターネットがクレーマーの形態を変えた

 ばらばらのユーザーの意識が、インターネットの利用で情法交換が容易になりユーザー同士の団結を生み「そのような事故は初めてです」などと気軽なことは言えなくなる。メーカーとの戦いを楽しみにする愉快犯も現れている。80歳過ぎのおばあさんがインターネットで攻撃してくる時代であることを良く認識しよう。


まとめ

 不信の時代だからこそ信頼が大事だと痛感する。契約で責任分担を明確にする事が大事である。設計者の責任なのか,監理者の責任なのか、施工者の責任なのかを分厚い契約書で最初からはっきりさせておく事が肝心である。アメリカの工事契約書が参考になるだろう。多民族国家の米国と違って、日本はまだまだ契約に関しては甘いしルーズである。裁判で物を言うのは「マメな記録」と言う確かな証拠である。全てのクレームは文書で保存し手置かなくてはならない。様々な方法で顧客満足を向上させ争いの芽をつんでおく事が必要である。

 最後は「日本人的誠意」であり信頼関係の構築できない相手と仕事をするのは不幸と言わなければならないが、「いじめ」に快感を覚えるクレーマーもいることも忘れず、時代の変化についていって「ピンチ」をチャンス」に変える努力を地道にする事が肝心である。

山本.jpg

(株)山本富士雄設計事務所 

代表取締役所長 山本富士雄

経  歴:1959年3月~1972年11月
      (株)三座建築事務所大阪支社及び東京本社にて、集合住宅、電話局、病院、オフィス
      ビル、個人住宅等の設計監理に携わる
      1972年11月 山本富士雄設計事務所設立
      1979年9月 株式会社に組織変更し、代表取締役所長として現在に至

社会活動:〔社)日本建築家協会関東甲信越支部西東京地域会会長として、2001年4月より2
      003年3月まで、西東京地域の住民を対象に「グリーンモール運動」等の活動を行った
      (現在副会長)

感想・ご意見 architect@f-yamafuji.com
 H   P   http://www.f-yamafuji.com/ 

« トップへ戻る