第26回 「 取引条件を見直し 」
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生コンの取引条件を見直し -----情報源:日本経済新聞 2006.03.15(30面)
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◆市場の成長や成熟の度合に応じて、企業間競争のルールも変わっていく。商品そのものでの差別化が出来にくくなると、例えばサービスでの競争となったりする。
◆いわゆるサービス合戦が繰り広げられていくが、それが商品価格に上乗せされたり、別料金として請求されるのでなければ、コスト高となり利益を圧迫する要因となる。
◆きめ細かいサービス、小回りがきく、といった点は中小企業の強みではあるが、実際には収益性や生産性の低下を招いていたりする。同業他社とのサービス合戦となれば、共倒れの危険性すらある。
◆仕組みの変更で可能になるならよいが、適正利益を犠牲にしてまでのサービスとなると、非常に不健全な話だ。それを長く続けるのは無理がある。
◆また、提供されるサービスは、最初のうちこそ顧客の関心を引くが、時間が経つと、それが当たり前のものになっていく。この業界では、それが常識だという話になってしまうわけだ。
◆そのような業界の「悪しき慣習」を是正しようという動きも見られる。15日付けの日本経済新聞に、試し練りやキャンセルを有料にするといった、生コンの取引条件を見直す動きが広がっているという記事が掲載されている。
◆キャンセルしても無料というのは、他の業界から見れば、おかしな話だろう。試し練りについても、JIS規格品であれば不要のはずなのだ。
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過剰なサービスは「甘え」のしるし
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●生コン業界の、そのような「悪しき慣習」は、いつ頃、どのように始まったのだろうか。得意先との力関係もあるだろうし、業界独特の事情もあるだろう。
●特に建設業の場合、作業工程に合わせて生コンを納入する必要があるが、進捗状況によっては、そのタイミングを変えなければならない。キャンセルの発生も、十分にあり得るわけだ。
●「いつ」「どのように」もさることながら、「誰が」始めたかというのも、気になるところだ。「犯人探し」というと言葉が悪いが、それによる業界の「被害」を考えると、その責任は大きい。
●もっとも、業界他社がそれに追随したことが「悪しき慣習」の形成につながるわけだから、最初の「犯人」だけに責めを負わせるわけにもいかないだろう。強引な得意先に押し切られた可能性もある。
●いずれにせよ、適正利益を圧迫してまでのサービスは、自社のみならず、業界全体の不利益につながる。目先の収益に目がくらむと、後の修正で苦労することになる。
●「悪しき慣習」によりメリットを受ける得意先側にしても、その立場に甘んじない方がよい。むしろ、「悪しき慣習」を自社に適用しなくてよいことをはっきりと伝え、それを交渉材料にしてもよい。
●例えば、過剰サービスにかかるコストは価格に転嫁されていると考えることもできる。その負担をなくす分、価格を安くする交渉ができるというわけだ。
●また、キャンセルの発生のようなケースは、発注者側の管理能力の欠如をも意味する。必要のない「試し練り」を行なうという感覚も、何かが欠けている証拠だろう。
●結局のところ、「悪しき慣習」たる過剰サービスの存在は、「甘え」の体質にある。「甘え」を断ち切ることが、自社の企業力の向上につながるはずだ。売り手も買い手も、それを肝に銘じておくべきだろう。
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■ 教訓 ■
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あなたやあなたの企業の周囲には、過剰と思われるサービスがどれだけあるだろうか。それらのサービスを受けることで、何を失っているかを考えてみよう。必要に応じて、失ったものを取り戻すことも考えてみよう。

