第9回 『運に強い性格とは(その1)』
「自分よりも能力がある人はたくさんいた。ただその人たちと自分が違っていたのは運だ。自分が成功したのは、95%まで運であった」と語ったのは、カタログ販売で世界的に成功したシアーズ・ローバックの経営者ローバックである。
つまり、運というものは、成功するためのキーといえるのだ。では、この運を掴むためにはどうしたらいいのか。
運を掴むためには、三つの要素が重要になってくる。
まず性格が重要である。一言で言うと物事を楽天的に考え、積極的で外交的な性格の人が運をつかむ。二番日は、人間関係である。どういう仲間を作るか。「自分にないものを持っている人」例えば、自分が消極的な性格なら積極的な性格の人と付き合うなど、幅広い人間関係を持っている、幅広い付き合いを持つことが大事だ。三番目は、自分の心とどう付き合っていくかということだ。心理的に、自己コントロールしていくことで、運は変わっていく。
運にはリズムがある。人間には良い時もあれば悪い時もあるように、波があるわけだが、それとどう対応して行くかが重要になってくる。一般的には良いときよりもむしろ悪いときや落ち込んでいるときにこそ、それを乗り切るために運をどう掴むかが大切なのである。
「運」という言葉を「きっかけ」に置き換えてみてはどうだろう。「きっかけ」という意味は、辞書によると「始まり」、「手始め」と説明されているが、もともとは「切りかける」タイミングの意味であったらしい。つまり、昔の武士が刀を抜くタイミングのことである。文字通り真剣勝負そのときに、刀を抜くタイミングを間違えれば、相手に切られて命を落とすことにもなりかねない。しかも、刀というものは切ろう切ろうと思って振り回して簡単には切れない。刀は「力」ではなく「気」で切る。つまり、剣の道は心と気を一体化させる極技だったわけである。そしていま、剣の道とは行かないまでも、仕事や人付き合いのなかで「きっかけをつかむ」こと、さまざまな出合いはいくらでも見出すことができる。
欧米でも、「きっかけ」の研究が盛んだが、フランスでは「最初の5分間が重要」とされているものが多く、アメリカでは「最初の4分間が重要」とされている。そして、日本では、もっと短い時間の初対面の出合いが影響すると考えるためか「最初の3分間が問題である」ことを説いた本が多い。3分間で相手を知り、どのように自分の心を相手に伝えていくかが、出世する条件だったのである。現代のようなコンピュータ時代で、ゆとりも時間的余裕もない時代には、このような初対面の3分間できっかけをつかむことがますます重要になってきたといえる。
最初の3分間という短い時間で、きっかけをつかんでいくためには、日ごろから努力と工夫が必要である。日常生活で、さまざまな出合いをしているのに、無関心であるために、せっかくのチャンスを見逃していることは多いのではなかろうか。
「運をつかむためには、人間関係が重要な要素である」と前述したが、見過ごしているもののなかに、人間関係を高めていくきっかけがあるかも知れない。
きっかけを有効に活用していくためには、次の4つのポイントが必要だろう。
①関心を持って物をじっくり観察する。
②感情を大切にする。
③決断するときに、ときには勘やヒラメキを大切にする。
④いつも前向きかつ積極的に取り組んでいく。
日常に起こっていることに、この4つのポイントを活用して、きっかけをつかんでいくことが、新しい出合いのチャンスを作り出せるのである。
<次号へ続>
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(株)山本富士雄設計事務所
代表取締役所長 山本富士雄
経 歴:1959年3月~1972年11月
(株)三座建築事務所大阪支社及び東京本社にて、集合住宅、電話局、病院、オフィス
ビル、個人住宅等の設計監理に携わる
1972年11月 山本富士雄設計事務所設立
1979年9月 株式会社に組織変更し、代表取締役所長として現在に至る
社会活動:〔社)日本建築家協会関東甲信越支部西東京地域会会長として、2001年4月より2
003年3月まで、西東京地域の住民を対象に「グリーンモール運動」等の活動を行った
(現在副会長)
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